retired operator's blog

retied operatetor's blogは、中途退職自衛官が自身の特殊な経験から、現役自衛官、または自衛官を目指す方々へ役立つ情報を提供するブログです。

自衛隊の留学について(後編)

先回の自衛隊の留学について(前編)の続きです。

 

数年前から陸上自衛官の留学として、増加していたのは、V-22オスプレイパイロットと整備士の留学だと思います。

新たな航空機を導入、運用するために多くの航空科の自衛官アメリカへ留学しています。

 

www.youtube.com

自分も、もう少し続けていれば、自衛隊オスプレイからパラシュート、ファストロープを使って降りる経験ができたかもしれませんね。

自分の回想はさておき、今回の本題に入ります。

 

目次

  1. 留学するために必要な試験は?(後半)
  2. 語学試験終了後の教育課程
  3. 管理人(中途退職自衛官)がした留学

 

1.留学するために必要な試験は?(後半)

軍の戦略大学や一般の大学院へ留学する際には、TOEFL等のスコアが必要な場合があります。TOEFLに関しては、有名なテストですし、公式のホームページ等で調べることができるので、今回は割愛します。

自分もTOEFLは受験したことがありますが、試験時間の長さ(4時間半に心が折れそうでした。

 

TOEFLの内容が気になる方は、下記のリンクからどうぞ。

www.toefl-ibt.jp

次は、OPIです。

Oral Proficiency Interview (OPI)は、英語で行われる口述試験です。

オスプレイ陸自パイロットの方々も留学する際には、このOPIを受け、合格していると思います。

口述試験は、対面(Face-to-Face)方式電話(Remote)方式があります。

違いは読んで字のごとくなのですが、対面方式は試験官と顔をあわせて試験を受験しますので、口の動き、顔の表情を見ることができますが、電話方式は電話で受験しますので、音声のみで受け答えすることとなります。

この違いには理由があって、パイロット等、無線等(音声のみ)でやり取りしなければならない状況が強いられる教育課程に行く学生は電話方式を合格しなければならないことになっています。

対面方式を受験する日本からの留学生は、DLIの英語教官課程の学生くらいですかね。

他にもあったら、すみません。(自分はそのほかに聞いたことがありません)

普通に考えて、母国語以外で話す場合,、音声だけ聞き取るより顔が見えたほうが簡単ですよね。

顔見て会話するより、電話で話すほうが難しいと思います。

通常、日程的に可能であれば、日本国内でECL Testを合格した後、日本出国までにOPIの試験を在日本米国大使館で受験します。

 

ECL Testについては、前編に説明がありますので、どうぞ。

retiredoperator.hatenablog.com

 

出国までの日程的に不可能であれば、米国のDLIに到着後、OPI受験となります。

 

OPIのスコアの付き方は、「聞き(listening comprehension)」と「話す(speaking ability)」に分かれていて、それぞれ、数字の1~5で評価されます。(各スコアの上位にある場合は、1+、2+等「」という評価が付きます)

 

実際のOPIスコアの説明が見たい方はどうぞ。

https://www.dlielc.edu/testing/opi_test.php

 

各教育課程は「聞きが2、話すが1+」のように、OPIの基準スコアを定めていますので、示されたスコアを取得することにより、晴れて入校が確定します。(教育課程によっては健康診断も必要あります)

 

2.語学試験終了後の教育課程

DLIにて、すべての英語試験に合格した後に、晴れて本来の留学目的である教育課程に入校していきます。それぞれの学校や課程教育は(当たり前ですが)教育内容や目的が違いますので、体力検査等、入校先でさらに必要な試験を受験し、合格しなければなりません。

自衛隊の留学先は座学、または技術の習得(操縦、整備等)がメインとなる留学が大多数であるように感じます。

他国の留学生の留学先は幅広く、自衛隊が留学させていない海軍のSEALSや、陸軍のレンジャーなど、体力的にハードな留学先にも送り出されています。

 

3.管理人(中途退職自衛官)がした留学

自分が行った留学先は、自衛隊の留学先としては少数派の体力系でした。しかも、OPIに合格しないと入校させてもらえない、かなりレアな入校先でした。

自分の場合、(初回の留学で)幸運なことにOPIを日本で合格していたので、DLIでは授業が終わると毎日ジムへ行くか、プールへ行って泳ぐか、基地の中を走っていました。

2回目以降の留学でもOPIが必須の教育を受けましたが、1度OPIのスコアを取ると(入校への基準を満たしていれば)、再受験の必要はありませんでした。

自分の留学したどの教育課程も、教育開始(初)日の朝6時から体力テストがあり、基準以下の隊員(アメリカ人含む)は、初日から入校できずに、元の部隊へ帰らされるものでした。

意外と示された基準に合格できずに帰る隊員がいて、初めての留学では驚きました。(入校したくないか、また来ればいいと思っているんでしょうね)

 

自分の留学について、今回は詳しく書きませんが、また機会を見つけて、いつかもう少し詳しく書こうと思います。今回はご了承ください。

 

ありがとうございました。

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